対策
これらのリソースは、イベント業界の中小企業がネット・ゼロ・カーボンの目標を達成するのをサポートするために、Positive Impactによって作成されました。Positive Impactは、UNFCCC Race to Zeroのアクセラレーターです。
これらのリソースは定期的に更新される予定です。又、これらは、イベントのための気候変動対策フレームワークを作成するという目標にも触発され、そして、イベント部門に合わせたSME Climate Hubのリソースも含まれています。
各ステップにおいて、2時間分の行動チェックリストを提供します。
まず「MEASURE」のチェックリストをご紹介します。
このステップのチェックリストは、読む事、行動する事のバランスが取れているものです。
読む
1. 排出量の報告と主要な用語の理解について
排出量の報告とは?
報告は組織にどのように役立つのか
2. 排出量とイベントについて知っておくべき5つのことと、それらを理解すること。
あなたの企業の同僚、顧客等にイベントの排出量について、どのように話すべきか
オフセットの役割とグリーンウォッシュの課題
5排出ガスとイベントについて知っておくべきこと
イベントは通常、スコープ3の排出となり、スコープ3の排出はこれまでビジネスの優先事項ではありませんでした。スコープ3とは、例えば、顧客が製品をどのように使用するか、購入した商品のフットプリント、オフィスの会議室以外で行われるイベントなど、会社の外で起こるすべてのことを指し得ます。
今後数年間、企業がスコープ3排出量の削減に取り組む中で、イベントなどへの社員旅行を排出量削減の機会として認識することができるでしょう。
イベントのサプライチェーンの中には、すでに測定を行っていて、あなたの測定依頼を待っているところがあります。例えば、ホテルや会議場(特に政府所有の施設)です。測定結果が不完全な形式であっても(例えば、あなたのイベントが会場の50%しか使用していないのに、会場全体のフットプリントが表示された場合)、驚く必要はありません。その前提条件をいつでも共有できます。
イベントのカーボンフットプリントを比較することは不可能です。想像してみてください。Y社の総会は毎年同じ日に同じ場所で開催され、過去3年間、同じ人が参加し、同じものを食べ、同じ活動をしています。イベントの仕事をしていない人は、これは毎年カーボンフットプリントを比較できるイベントだと思うのではないでしょうか? しかし、イベントに携わる私たちは、まだ多くの変動要因があることを理解しています。例えば、ある年の公共交通機関のストライキで全員が車で移動しなければならなかったり、季節外れの悪天候で暖房が必要になったり、技術の進歩でAVが毎年変わったり、など。しかし、比較は有用ではあります。イベントを部分ごとに分解し、それぞれの部分を比較することで、洞察を得ることができます。
測定値やデータを提供せずにイベントを「オフセット」としてマーケティングすることは、グリーンウォッシングの一例です。2021年夏の時点で、世界で最も注目されているイベントのいくつかは、測定値や二酸化炭素排出量を減らすために取った行動に関する情報を公開せずに、自分たちを「カーボンニュートラルまたはカーボンポジティブ」であるとマーケティングし、オフセットへのアプローチに関する情報を提供していました。2021年夏の時点で、世界のメディアはこのアプローチに疑問を持ち始め、グリーンウォッシングとレッテルを貼り始めていました。
イベントの企画を通して、炭素排出量を測定し、削減することができます。そのためには、イベントの企画に新しいアプローチが必要かもしれません。ISO 20121のような国際規格は、このようなアプローチをサポートします。
行動
1. 以下のレポートツールの中から1つを選び、今後2週間、そのツールを使って何かを測定してください(毎日の通勤時間のような単純なものでも、イベントのような詳細なものでもよいです)。ポイントは、測定してみること、そしてそこから学ぶことです。
以下の測定システムの一つを試すことで、アイデアや洞察を得ることができ、イベント部門が独自の測定システムを持つための準備ができます。
2. UNFCCCは、カーボン算出機を含むイベントの測定システムを構築しています。
COP26で発表されたUNFCCCのカーボン測定ツールについて、そのアクセス方法とタイミングをご紹介します。
3. 以下のアンケートに回答することで、イベント部門の懸案点、チャンス、疑問点などを理解することができます。
アンケートは20分程度で完了するようになっています。